愛媛十全医療学院 平成28年度 授業要綱
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-9-学科名必修科目理学・作業教育学科目名区分単位数基礎分野1担当者学年・学期講師1年生前期村上嘉一〔授業の目的・ねらい〕私たち日本人は、小学校から高等学校を終えるまでに、これらの学校で1万数千時間の授業を受け「教育」される。日本人個々の生涯を通した学校・社会・家庭における全「教育」時間が数万時間程度と推定されることから考えると、学校における「教育」時間は、社会・家庭の「教育」に比しても大きな比率をを占める。従って、われわれの知的・人間的発達にとって、学校における「教育」のあり方は極めて重要であるといわねばならない。本「教育学」では、社会や学校における教育・学ぶことの現状から、諸問題を抽出し、それらの問題点を考察する過程で、教えることと学ぶことの原理や基礎となる知識・知見・考え方・諸理論を調べ、教える・育てる・学ぶことについて観念的でなく、実践的に学ぶことを目的とする。〔授業概要〕(1)「教育学」とは何か。理学・作業療法士と「教育学」(2)教・育・學(学)という漢字の語源、それらにこめられている意味(3)ものごと・学習対象を認識することと学ぶという行為の始まり(4)教(伝)える・学ぶ過程における「考える」ということ(5)ヒトの脳の発達と教(伝)える・育つ・学ぶ・考えるということ(6)学習者の諸相・自然現象のとらえかた~統計我苦でなく統計学(楽)のイロハ(7)先哲・医療の先達の教育思想・教育実践に学ぶ「教える・育てる・学ぶ」ということ(8)コンピュータ地球網時代の情報通信技術(ICT)と新しい教育・学習環境(9)生涯学習社会の到来と可能性〔教科書〕教科書は使わない。授業の中で、適宜、必要な資料を準備し、配布する。〔授業展開の方法〕毎時の授業内容の概要は、パワーポイントファイルをプロジェクター投影する。それを基に授業を進め、必要に応じてクラス討論も行う。また、この授業内容の概要は、インターネット上に授業者が作成する「教育学」受講生専用ウエブページでも公開し、学習者が事後の発展的学習に対応できるようにする。授業の過程で、デモンストレーションや簡易実験も行う。授業専用ウエブページの使用方法については、授業時に具体的に説明する。〔参考書〕『子どもの思考力』、滝沢武久、岩波書店『心・からだ・ことば』、守谷慶子、ミネルヴァ書房『教育学の理論』(教育学全集1)、村井実ほか、小学館『日本の名著』(第22巻)、杉田玄白「蘭学事始」ほか、中央公論社『論語を今こそ』、サライ、2007年2月1日号、小学館〔その他〕われわれが物事を学ぶとき、学習内容をノートなどに豊かに記録することは、自己の考えを持ち、仲間と交流し、学習成果を実りあるものとするために大切である。受講生は、各自、工夫したノート作りが必要である。授業者は、受講生が自分の考えを持ち積極的に学べるよう、参画型過程を通して授業を展開する。〔成績評価の方法〕参加(20点)、課題リポート(20点)、筆記試験(60点)とし、合計100点として総合的に判定する。参加(20点)は、授業者の作成した「大福帳」(Shuttlecard:授業相互コミュニケーションカード)を活用した授業者と学習者のコミュニケーション記録(毎授業終了時記入)をもとに判定する。

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